ワーキングマザーと私立受験1

ワーキングマザーと私立受験1

・ 保育園児は不利?

 昔から、働いているお母様方からの質問の中で一番多いのが「保育園児は、やっぱり小学校受験には不利なんですよね・・・そう聞いているのですが・・・」というものです。
 では。はたして、保育園児の小学校受験は不利なのでしょうか?

 

 いいえ!絶対にそんなことはありません。
 もし、そういうことがまことしやかにウワサとして流れているとすれば、おそれはたぶん、お仕事をお持ちのお母様が、志望した学校にご縁をいただけなかった時、その残念な結果が受け入れがたく、ご自分を納得させるために、「うちの子は保育園児だったから、この学校に縁がなかったんだ」という、決定的な条件を理由にして、ご自分を納得させたかった・・・ということでしょう。

 確かに、極々一部の学校にそういう傾向があったとしても、その学校に縁のなかった理由は「保育園児であったから」ということではなく、「お母様に(フルタイムでの)お仕事がある」ということのほうではないか?と思います。
 たとえば。私立小学校の中には、平日に、頻繁に学校行事があったり、たとえそれが任意ではあっても、母親が学校に行き、共同作業をする、というような催しのある学校があります。わが子がその学校にお世話になる、ということは、そこが私立校である限り、当然、親も学校の方針に最大限協力をする、ということですね。
 こういう体質の私立校であった場合、学校側が「やはり、我が校にご入学いただくについては、仕事をお持ちのお母様では、いろいろと負担が大きく、不向きではないだろうか?」という思いを持たれたとしてもおかしくはないでしょう。
 ある意味、これは学校側の配慮と言えるかもしれない、と私は考えます。平日にはなかなか仕事は休めない・・・にも関わらず、頻繁に学校からはお呼び出しがある・・・あまり私が毎回お休みをするようでは、うちの子に何らかの影響があるのではないかしら・・・
 もし入学が許可されても、学校から「平日のご案内」があるたびに、このようなどうすることも出来ない状況で、お母様が毎回お困りになり、仕事とわが子の学校との板挟みになる・・・これでは、親子ともに決して幸せとは言えないでしょう。
 こういうことからも、やはり特に仕事をお持ちのお母様のご家庭では、「学校選び」は慎重に、家庭の状況を十分に考えた上で、親子ともに無理なく小学校生活が送れるための適切な学校選び、ということが、何よりもまず、大切であるということがおわかりいただけるでしょう。

 さて、話しを「保育園児は不利か?」という話しに戻しましょう。
 幼稚園児と保育園児を比較した場合、長年の私の経験から以下のような点があげられます。

 

1.保育園児は、一様に親離れが上手である。
つまり、教室に入ってくる時、クラスを始める時、母親から離れられず、ぐずぐずと文句を言ったり、泣いたり・・・というお子さんは、保育園児にはほとんどいません。たとえ3歳児であっても、お母様から適切な言葉をかけられると、「バイバイ!」「いってきます!」と、上手に母親から離れます。これは、小さな頃からの習慣で、「お母さんと別れる」というケジメのようなものが、子どもの中で育っているからでしょう。

 

2.すぐに「できない!」と言って投げ出さず、自分のことは自分でする姿勢がある。
保育園では、0歳児からの生活、というものがあります。また、幼稚園に比べて保育時間が長く、子ども達は長時間、親が側にいない中で、同年の子と幼い頃から共同生活をしています。つまり、保育園児は、保育園という環境の中では、ほとんどのことは「まずは自分でやってみる」という生活に慣れています。幼稚園児は、どうしても親の目も届き、良くも悪くも「身近なところに助っ人」がいるために、「まずは、自分でやってみる」という気持ちが育っていないことが多いようです。
 保育園児の場合には、「できないー!」と言って泣いたり、逃げ出したりしたところで、「そうなの、そうなの、かわいそうに、かわいそうに!」とすぐに近寄ってきて、代わりにしてくれる人は側にはいないのです。この物理的条件が、保育園児のチャレンジ精神と根気を育てていると思います。
 ボタンかけ(はずし)、洋服たたみ、お着替えなども、完璧とは言えないまでも、保育園では3歳児でも一生懸命に「自分で」やっている姿が当然のこととしてみられます。お手洗いにも早い時期から上手に一人で行ける、という子は多いですね。
 これらは、本当にすばらしいことです。

 

3.父親の育児参加が自然なかたちでできている。
 保育園児のご家庭の場合、「自然なかたちでお父様が上手に育児参加をしている」というケースがほとんどです。これは、親にとっても子どもにとっても、とても幸せなことで、親子関係としても、非常にバランスのとれたご家族・・・ということになります。
 専業ママの家庭では、どうしても子どもが幼い時期は、「パパは会社、パパはお仕事」という構図が出来上がり、お父様はほとんど日頃の我が子の様子を知らない、子どもの様子に無関心、もしくはその対極の「自分の理想を追う教育パパ」だったりするものです。そんな中にあって、両親でバランスよく育児をしている姿勢は、子どもを育てるという意味において、理想の家庭でしょう。

 

 以上の3点は、小学校受験をする上でも、「理想の姿、理想の成長」と言えるでしょう。
ですから、どうぞ自信を持って、現状を維持しながら、ポイントを上手に押さえて、受験の準備をしていきましょう。

 そして、間違っても「私立小学校受験では、幼稚園至上主義」などという間違った思いに取り付かれて、ご家族(子どもに対しても)の負担の大きくなる幼稚園への転園などを無理に考えないことです。

・ 合否に、準備期間は関係ありません

 最近、子育て支援系の雑誌でしばしば見かける記事「働く私にも出来た!準備期間わずか3ヶ月。働くママの受験成功例!」のような記事。
 もし、通勤電車の中で、こんな奇抜な見出しの吊り広告を見たら、きっとワーキングマザーのみなさんはとても興味を持たれることでしょう。
 しかし、やっぱり私は、これは人寄せパンダ的意味しか持たない・・・そういう気がしてなりません。

 

小学校受験の世界では・・・
* 私は、子どもの誕生と同時に小学校受験の準備を始めました。
* 私は、胎教の頃から小学校受験を考慮に入れ、子育てをしました!
というようなことを、大真面目に語られる方もいるものです。こういう方の小学校受験への熱意と思い入れは、やはりすごいなあ、と評価をします。また、実際に、それらの子どもに対する努力は、間違いなく子どもの成長の上で、何らかのプラスに働いた面も多く、すばらしいことだと思います。
 しかし、それが「受験準備の正しい姿なのか?」「それこそが、真似るべき準備方法なのか?」と問われると、答えはNO!だと思います。

 ここ数年のように、私立小学校受験が小さなブームになり、多くの家庭が小学校受験を視野に入れる時代になりました。その状況は、私立小学校志向の裾野を広げたわけですが、実際には「私立小学校志向」ではなく、「公立小学校回避」という家庭が増加した、ということでもあり、そのような家庭の場合は、多くの場合「急に思い立って受験をする」という傾向にあります。
 さすがに、「生まれた時から準備をする」必要はないまでも、「急に思い立って、考査までのカウントダウンをしながら、ハラハラと準備をする」というのも、真っ当な姿勢だとは言えません。
 やはり、小学校受験に限らず、何か物事に真剣に取り組もうとする時には、まずはご自分達の考えをしっかりと整理し、十分に考え、進むべき方向を見据えて、決して右往左往せず、着実に歩を進めていく必要があります。
 「準備にかけた時間の長短」は、決して合否に大きな意味を持ってはいません。けれど、結果的に、もし、あまりに受験準備にかける時間が短いということであれば、小学校受験というものをしっかりと理解し、不確かなウワサに流されず、的確な準備を効率よく、子どものみならず「親のほうが、しっかりと」していかなくてはならない、ということを、十分に理解しておきましょう。

 

 雑誌の見出しのように、たった3ヶ月の準備期間で合格をいただけたワーキングマザーのご家庭も、5年間準備して、合格をいただいた家庭も、『合格の秘訣』があるとすれば、それは「家庭と学校とのマッチ、家庭と学校の相性」ということでしょう。
 どんなに準備期間が長くて、そのご家庭が自信満々で受験に臨まれたとしても、学校が目指す方向と、そのご家庭が目指す方向が違っていて、その学校が良しとする雰囲気をそのご家庭が持ち合わせていなければ、そこに「合格」はありません。

 

 いずれにせよ、小学校受験準備を始める、という事は、やはり、働くお母様方が時間をかけてやっと築き上げた「社会人である母」の生活リズムを、たとえ一時的とはいえ、「受験生である子ども中心」に変えざるを得ない、という事を意味します。
 もちろん、受験生以外のわが子(受験生の兄弟、姉妹)を含めた、他のご家族の協力も不可決です。
 ワーキングマザーの限られた貴重な時間内での準備は、子どものためにも、そしてお母様ご自身のためにも、効率良く、確実でなければなりません。そのためにも、十分に受験を理解した上で、ご自分の生活にフィットした準備をしていきましょう。

・ ママはステキな社会人

 仕事でくたくたに疲れた時、なかなか笑顔のママ・・・ではいられないかもしれませんね。思ったように仕事がうまく捗らなかった日は、仕事場のイライラをそのまま我が家に連れて帰ってしまい、不本意ながら、ちょっとした事でわが子を怒鳴りつけてしまうかもしれませんし、優しい言葉で話せないかもしれません。しかし、それがその時の「ママの素顔」です。

 

 頭で育児はできないもの、なんです。
たとえ自分の虫の居所が悪く、かわいいわが子を怒鳴りつけたとしても、ご自分の気分が静まった時、幼いわが子に対して真摯に向かい、きちんと謝ればいいのではないですか?それは、わが子が眠りについた後かもしれません。では、その寝顔に、語りかければ良いのです。
 「○○ちゃん、ごめんね!ママったら、あなたに八つ当たりしちゃったわ。じつはね、お仕事がうまくいかなくて、今夜のママは、ものすごーくむしゃくしゃしていたの。だから、あなたはちっとも悪くないのに、わわーって怒鳴っちゃった・・・いけないのはママだったのよ。本当にごめんね!」
 純真な子どもは、怖いほど「ママの心」を身体で感じています。そして、これは5歳の子どもも、10歳の子どもも、15歳の子どもの、じつは同じなんですね。ただ、残念ながら、15歳になってしまった子どもには、ママの言葉は、なかなかまっすぐには届いてくれなくはなってしまうのですが・・・でも、4歳児、5歳児、6歳児の場合は大丈夫!ちゃんと、ママの素直な気持ち、愛情は届きます!
 どうぞ受験準備を一つのチャンスとして、素顔のママ、素直なママを大切にして、わが子との新しい関係を作ってください。

 

賢い子どもを育てるヒント満載!
まどか先生が送る、ママ達へのエールです!

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