「どういう子育て」をしていますか?

あなたはどんな展望をもって、子どもを育てていますか?
あなたの家庭では、どんな家庭教育をしていますか?
そもそも、あなたはどんな親ですか? どんな親だと思われていますか?

こういう質問に、あなたはどんな答えを持っているでしょう?

2つの親のタイプ

タイプ1「教育にこだわりたい派」

妊娠がわかった時点から、本屋さんで育児書を眺めたり、ネットで育児サイトを片っ端から読んだり、子どもが生まれる前からいろいろと子育てについて考え、子どもが生まれてからは、おもちゃ選びに始まり、与える絵本、それを与える時期まで熟考し、社会性を育てるため、躾に関しては厳しく、できるかぎり「良い子、優秀な子」に育てよう、とするタイプ。

ちなみにこういうタイプは、たいてい私がお目にかかる時点(お子様が4歳程度)では、自分達が与えてきた教育に「大きな満足感」があると同時に、「軽い反省とちょっとした後悔」がある場合が多いです。「大きな満足」は、我が子が自分達の与えたものを順調に吸収し、利発に育ってきたことに対して。そして、「軽い反省とちょっとした後悔」は、少し厳しく育て過ぎたかな?という不安です。

タイプ2「個性重視をする派」

わが子の『個』を最大限に尊重し、親だからといって子どもを束縛したり、何かを強制したりせず、自由奔放に子どものしたい事を納得のいくまでさせてやり、なるべく叱ったり声を荒げたりはせず、常に誉める事によって、子どもの良い部分を伸ばしてやろうとしてきたタイプ。

そしてこういうタイプは、ほとんどの場合が子育てに悔いはなく、新しい時代の「個性尊重の教育」をしてきた自分達に少なからず満足されているようです。そして、小学校のことを考え始めるようになってからも、やはり「個性の尊重」を第一に考え、まだまだ幼いのだから、子どもの嫌がるような準備は避け、楽に、楽しく準備をさせたいと考え、進学させようと思う学校にも「強制をしない、自由な教育」を求められます。

それぞれのタイプのプラス面とマイナス面

タイプ1「教育にこだわりたい派」

【プラス】

まわりを見る目が育っていて、軽はずみな行動は少ない傾向にあります。お行儀も良く、指示された行動をきちんとこなそうと努力します。

【マイナス】

親と子だけの家庭生活では気づかなかったけれど、幼稚園や保育園、プレスクールのような団体生活の中に入ってみると、我が子が少し「頭でっかち」に感じることがあったり、大人びて見えることがあるかもしれません。また、親や大人の反応や評価を気にしすぎ、失敗を怖れて、自ら能動的に行動が起こせない時があるかもしれませんね。「良い子」を常に求められてきたために、「良い子」でなければいけないのだと勝手に思い込んでしまっている、このタイプで育てられて子どもには、ほめられる自信のないことには手を出さない、という子どもも多いです。

タイプ2「個性重視をする派」

【プラス】

自由闊達で明るく、人懐っこくて物怖じしない。新しいことに挑戦しようとする意欲が旺盛な子どもが多いです。

【マイナス】

まわりが見えない、見ようとしない。自由奔放に育ったために、わがままで自分勝手、思慮が浅く、じっくりと聞く、理解する、判断する、ということが苦手です。そして、自分が未熟な子どもである認識が低く、大人に対して横柄な態度であることが多いです。

いかがですか?

このように一つ一つを細かく見ていけば、大切なことは「偏らない子育てを心がけること」ということがいかに大切かを理解していただけるでしょう。

家庭生活の重要性

最近では、1歳児にも満たない極々幼い時期から「賢い子に育てる」という思いの元、知育に大きく偏った早期教育ばかりを賞賛し、家庭生活の中での学び、家庭の役割を軽視している傾向にあります。本当に残念です。

本来、「人としての教育」は、両親の元、家庭で日々の生活の中で身につけていくべきことなのです。

確かに、ピアノはピアノの先生、バイオリンはバイオリンの先生、水泳は水泳の先生、というふうにスペシャリストに教わります。しかし、言葉遣い、立ち居振る舞い、生活習慣、社会でのマナーや生活の中のエチケット等々、こういう昔から「躾け」と呼ばれてきたものは、家庭生活の中で育まれていくのです。親が日ごろの生活から深い愛情を込めて、時には厳しく接し、子どもに迎合せず、しっかりと様々なことを教え、育てる、そういう「人としての基礎」の上に、初めて立派な学校教育や学問的教育が実っていくのです。

こうした当たり前の事を、あらためて両親が再認識し、我が子の誕生以来、ご自分達は「どういう意識を持って、わが子を育ててきているのか?」を再確認するのは大事です。ひとつひとつ大切なステップを踏み、しっかりとした考えがなければ、きっと小学校受験の準備の途中で、自分達の進もうとする方向を見失い、受験産業に振り回されてしまいます。そんな事になれば、まだまだ幼い我が子は、親と一緒に、もっともっと大きく振り回されていくでしょう。その点を忘れずに。